静力学

ポテンシャルの安定性の項だけまとめた.

異なる座標系で計算したポテンシャルの安定性

この章で気になったのはここだけかなあ.

以下のようなポテンシャルを考える.

\begin{align*} U = \dfrac{1}{2}k(x^2 + y^2) \end{align*}

このポテンシャルの停留点はもちろん原点 \((x, y) = (0, 0)\) である. これを極座標で考えると

\begin{align*} U = \dfrac{1}{2}kr^2 \end{align*}

となるから

\begin{align*} \dfrac{\partial U}{\partial r} = kr = 0 \end{align*}

より同じく原点 \(r = 0\) が停留点になる. また少し違う形のポテンシャル

\begin{align*} U = \dfrac{1}{4}K(x^2 + y^2)^2 - \dfrac{1}{2}k(x^2 + y^2) \end{align*}

は極座標で表すと

\begin{align*} U = \dfrac{1}{4}Kr^4 - \dfrac{1}{2}kr^2 \end{align*}

であり,ポテンシャル安定点は同様に \(r^2 = k / K\) である. ある座標系 \(q\) と別の座標系 \(Q\) で表したポテンシャル \(U(q), \tilde{U}(Q)\)同じ位置を表す \(q\)\(Q\) に対し同じ値をとる.つまり,

\begin{align*} U(q) = \left. \tilde{U}(Q(q)) \right|_{Q = q} \end{align*}

が成立する.そのため

\begin{align*} \dfrac{\partial U(q)}{\partial q_i} = \left. \sum_{j}\dfrac{\partial \tilde{U}(Q(q))}{\partial Q_j}\dfrac{\partial Q_j}{\partial q_i} \right|_{Q = q} \end{align*}